基本中の基本だからこそ難しい

防虫

◆思わずシェアしたくなる効果

「ちょっとみんな来て!このトラップを見て!真っ白なの!」
「ほんとだ!前は虫の百貨店状態だったのに!!」
「すごい!感激~!!」

ある日の現場にて…。外から館内のバックヤードに入る扉に仕掛けた「IPMトラップ」の回収時、その場にいらっしゃらなかった方を呼びにいって下さるほどに、お客様に喜んで頂けました♪
その日の環境調査で回収したトラップには、目視では虫が1匹も捕れていなかったのです!

「IPM防虫テープ」を設置してから、初の環境調査でした。

それまでは、扉下部の隙間から、さまざまな虫が館内に入り込み、トラップには非常に多くの虫がかかっていたのです。 扉下部の隙間を無くす…IPMの基本的な考え方の「遮断(Block)」の効果を、私もリアルに体感することができました。

扉は、人の出入りにより開閉をするため、完全に虫をブロック出来ませんが、防虫テープを設置することで、通常、7~8割の虫を減らすことが見込めます。 こちらのバックヤードの例では、人が出入りする扉は、開口部が地面より10㎝程、上に上がっていたからこその100%に近い効果と言えるでしょう。

弊社では、長谷川が「効果的な手法」として、自身のこだわりの詰まった「IPM防虫テープ」を作って使用しております。
虫たちには、飛ぶものもいれば、這うものもいますが、このコラムでは特には「這う虫たち」…外扉の隙間から館内に入ってくる虫たちについてお話します。

◆虫たちに、入口にてお引き取り願うには

歩いて動く虫は、カベに沿って移動する習性があり、わずかであっても入り込める隙間があると、中に入っていってしまいます。
「えっ!こんな隙間から入るの?!」という細い小さな隙間でも入っていってしまう…。「館内にエサはないから生きていけないよ~」と教えてあげたいぐらいです。
そしてその虫たちこそが、文化財害虫であるヒメマルカツオブシムシのエサとなる可能性をはらんでいるから要注意なのです。

虫たちに、入館をご遠慮いただくには、扉の下に0.1mmの隙間もないようにピッタリと防虫テープを設置する必要があります。
扉には、親子ドア、両開きドア、引き戸、自動扉…と、さまざまなタイプがあり、扉の構造や、床面にあるドアストッパーの穴によって、その都度、工夫をしなければなりません。

扉=表から見えることから、見栄えも配慮して、館の景観を損なわないように設置する必要もあります。
長谷川が、「防虫テープ貼り職人」といっても良いほどの技術やこだわり、経験をフル活用して、床に這いつくばるように設置するからこそ、冒頭のような結果に繋がってゆくのだなぁ…と、傍らで補助をしながら、しみじみ思うのでした。

◆私は見た!「入れない」虫たち

最後に、作業現場でのエピソードをお披露目させてください。

まだテープを貼っていない時点で、アリや小さなクモ、ダンゴムシなどが、「そこ、入れるの?」という箇所から扉下に消えていきます。せっかくの隙間埋め剤も、ちょっとした隙間や、経年劣化等で、虫たちの入館を許してしまっているのですね。

防虫テープを貼り終えたところに、虫たちがチョコチョコと近寄ってくると、どうなることかと、つい、見守ってしまいます。
テープに行く手を阻まれ、何度もテープに突撃?していくアリもいれば、テープに沿って横へ横へとモゾモゾ動いていくダンゴムシもいれば、小さなクモがやってきて、ちょこまかとテープ付近を這いまわっていたりします。
虫たちが、「あれ?ここ、入れなかったっけ?」と慌てているように見えるのは、私の気のせいでしょうか?!…はい、気のせいですね。(笑)

それはさておき!結果的に、入館はご遠慮いただいて、お引き取り願っておりますー! 「おおー!本当に入れないんですね!!」という私に、「当然でしょう」と、若干呆れつつも、笑顔を返してくれる、防虫テープ貼り職人でありました。

基本中の基本でありながら、隙間を無くす難しさ。
難しいようでいて、貼ると効果を実感できるのが、防虫テープなのです。

「IPM防虫テープ」の活躍ぶりは、侮れません★
ぜひ、ご検討ください!!

by とみぃ

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